好きな画角、嫌いな画角

その昔、フィルム一眼レフの時代、レンズの画角は大体決まっていた。

21mm、24mm、28mm、35mm、50mm、85mm、105mm、135mm

てな具合。オートフォーカスもなく、(だから)ズームレンズも少なかった。この頃のセットレンズは、標準の50mmとほぼ決まっていたので、昔のおじさんたちは50mmと言えば、大体どんな画角イメージ出来ると思う。また、この50mmを基準にミリ数による画角で何となくイメージが出来上がる。

現在は、セットレンズはズームになり、フィルムからデジタルに変わり、同じ画角のレンズでもフォーマットで焦点距離の数値が違うため、ミリ数でイメージは難しくなっている。例えば換算50mmの画角と言ってもピンとこないだろう。そのかわり、好きな画角や嫌いな画角なんてのも無いかもしれない。

本題に入るが、筆者は古い人間なので、好きな画角や嫌いな画角がある。

まずは好きな画角。50mm。

初めて憧れの一眼レフ(フィルム)を買ったときに付いてくるあれ。F値も1.4と明るく、ASA(現在のISO)400位ならフラッシュは要らず、手動のピント合わせも楽に出来た。被写界深度も浅く出来るし、このレンズだけで旅行に行ったものだ。

それまでのコンパクトカメラ(あまりコンパクトではなかった)、レンジファインダーカメラから一歩出世した気持ちにさせてくれた。

対して嫌いな画角。35mm。

一眼レフを買えずに、仕方なく買うレンジファインダーカメラに付いてくるレンズの画角なのだ。決まって35mmF2.8。
一眼レフが買えず仕方がなく使っている感もあり、イメージが良くない。広く取れるほどではない印象。
しかも50mmと違って少しだけ(中途半端に)パースペクティブがつく。おまけにこの時代、最短撮影距離が遠いので、全然ボケは期待できない。
なので35mmというとそのイメージをどうしても引きずる。

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